2011-08-08

SAP APOの事

どもです。

えと、どこ行っても悪口言われる、APOです。 ^^;

結局、APOって「何してるの?」って聞かれた時に、「えと、PPとMM-MRPを専門にやってます」みたいなこと言うと、決まって「じゃあ、PPとMMでいいじゃン」て事、言われます。
「わざわざ、サーバー1つ立てて運用しているのに、既存のモノで賄えるのに…。」

まあ、そうなんですね。 ^_^;
それについて、反論できない自分が居たりして。

ところが、先日、SAP の Online Helpを見てた時の事、こんな図を見つけました。



この図は、『複数のR/3とデータ連携するAPO』 って図なんですが、これ見て、
「ああ、なるほど、そうなのか」と妙に納得してしまいました。

例えば、R/3単独で、導入した場合は、こんな感じ。


この場合、MM-MRPもPPもその中だけで動いていれば良いんですね。

ところが、複数の事業所(or 工場)でR/3を導入した場合。





この場合、各々のR/3と言うよりは、MRPやPPがそれぞれ個別に動く事になります。

ここで問題になるのは、それぞれで生産する製品が重複している場合、または、製品で使用する部品(構成部品)が重複する場合。

例えば、部品が重複する場合、
  • その部品の仕入先に対して個別に発注が発生する。
  • 部品の在庫管理もそれぞれでやらなきゃいけない。
  • それ以前に、会社としての生産管理って観点で見れば、1つの製品を複数の工場で生産する際の分散(割り振り)をどうするか?

やりようは有ると思います。常に中央(例えば本社)が取り纏めて逐次工場に対して指示をする…。

でも、これだって工場が1つ2つ。製品や部品点数が少なければOKだと思いますが、複数の工場に対する複数の生産品と部品点数が両手で数えられない位になったら、はっきし言って「担当者…死にます」。
(まあ、それでも何とかやっちゃうとは思いますけどね、R/3からの出力をExcel使って…って)

で、それに対する回答がAPO(あるいはSCM)。


はい、何が違うのか一目瞭然。
今まで(R/3単独)でやっていたMRPとPPを外に出して、かつ、複数のR/3との間で連携しながら動作する…のが、APO。

こうする事によって、何が嬉しいかと言えば、
  • 構成部品の発注を一括して行える。
  • 生産の割り振りの分散がしやすい。
  • 在庫管理は工場毎だが、在庫状況に合わせて発注が出来る。
  • 場合によっては、在庫状況に合わせて、部品などの移動も出来る。

ってトコでしょうか。
生産計画や需給予測がまとめて出来るのは結構大きいんじゃないかと思います。

逆に言えば、
「複数の工場に対しての生産指示/購買を本社から直接行っている。」
様な会社さんではAPO入れるメリットって殆ど無いと言っても良いと思います。
こんな感じ。







って言うか、APO導入にかかるコストの事を考えると、こういう所の方が多いのかも知れない。



自分自身、APOってものについて”機能の限定的な利用”ではあるけれどもやって来て思うのは、
導入してるトコがあんまりないせいなのか、ノウハウの蓄積が無い様にも感じます。
特に、データ連携のキモとも言うべき、"CIF" については…。 (-_-;)

使いこなせれば、すごく良いんだろうけど、そこまでトンガッた使い方してるトコって有るんだろうか?
(まあ、Microsoftも入れてるみたいですけど)

APOもSCMに格上げ(?)されて、BWとの連携も出てきて、この辺も、まだまだ面白くなりそうでは有ります。

まあ、

その前に…、

「APO = MRP, PP だけ。」
って認識を、システムベンダ側から取り除くのが先だな。
この認識だけである限り、APO(SCM)の正当な評価は期待出来そうにないしィ〜。


て、事で、

では〜。

3 件のコメント:

サティ さんのコメント...

SAP MM ですが一寸通訳と翻訳があります。僕はそんなに日本語が上手じゃないのでSAPMMの翻訳や通訳(語彙/vocabulary)の資料があったら送っていただけませんか?宜しくお願いします。
my mail id is ajith.no1@gmail.com(ajith。no1@gmail.com)

匿名 さんのコメント...

SAPの勉強をはじめてまだ1カ月ですが、すごく勉強になりました!!
それにしても難しいというか、良く出来てますね・・・

yutangc さんのコメント...

To:匿名さん
どもです。

お役に立ててるのかどうか(^^;
SAPはまとまった書籍の形でとなるとバカ高いのを買わされるか、でなきゃ英語の書籍になってしまう所がなんとも…。

そういう意味では、オンラインHelpが一番充実してると言えなくも無いです。
後は、SAP Developper networkってトコで技術系Blogが(英語で)読み切れないほど有ります。
一度覗いて見られては?

では〜

SSH Keyを作成してGitHubなどに接続してみる - Qiita

大事なことなので。 SSH Keyを作成してGitHubなどに接続してみる - Qiita : GitHubやGitLab上のリポジトリへgitコマンドでファイルをpushする時に、上手く接続出来なかったのでSSH Keyの作成からやり直してみました。これはその作業ログなので自分...